虚血性腸炎

Ischemic Colitis

虚血性腸炎とは

虚血性腸炎は腸への血流が一時的に減少または途絶えることで、腸粘膜がダメージを受ける病気です。主に大腸に発症しやすく、高齢者に多くみられます。軽度の場合は自然治癒も期待できますが、重症化すると腸の壊死や穿孔の危険もあります。

虚血性腸炎の基礎疾患別割合

  • 高血圧40
  • 糖尿病30
  • 心疾患20
  • その他10

虚血性腸炎の発症には、高血圧、糖尿病、心疾患などの基礎疾患が関与しています。これらの疾患を持つ人は発症リスクが高く、症状が現れた場合は早めに医療機関を受診することが推奨されます。

虚血性腸炎の好発年齢分布

  • 60歳以上
    80%
  • 40〜59歳
    15%
  • 39歳以下
    5%

虚血性腸炎は特に60歳以上の高齢者に多く発症します。加齢や基礎疾患の影響でリスクが高まるため、腹痛や下痢などの症状がある場合は早期発見のためにも受診を心がけましょう。

虚血性腸炎の主な症状

症状は急に腹痛が起こることが多く、以下のような症状がみられます。

  • 突然の腹痛(特に左下腹部が多い)
  • 血便や下痢
  • 嘔吐や発熱
  • 腹部の圧痛や張り

虚血性腸炎の原因・リスク要因

虚血性腸炎は血管の狭窄や閉塞により腸への血流が減少することで起こります。主なリスク要因は以下の通りです。

  • 動脈硬化や高血圧、糖尿病などの基礎疾患
  • 心臓病や心房細動などの血流障害
  • 血栓症や血管炎
  • 脱水やショック状態
  • 腸管の過度な収縮や外傷

虚血性腸炎の検査・診断方法

虚血性腸炎の診断には、大腸内視鏡検査による直接観察が重要です。症状の経過や身体所見に加え、血液検査や画像検査を組み合わせて、虚血の範囲や重症度、他疾患との鑑別を行います。

下部内視鏡検査(大腸カメラ)

粘膜の色調変化や潰瘍、浮腫などを直接観察し、虚血による変化の範囲や程度を評価します。

血液検査

炎症マーカー(CRPなど)や白血球数の上昇、貧血の有無を確認します。

虚血性腸炎の治療法

軽度の場合は保存的治療で自然回復を待ちますが、症状や状態により治療が異なります。

  • 絶食や点滴による栄養管理
  • 腸管の安静を保つための治療
  • 感染予防のための抗生物質投与(必要に応じて)
  • 重症例では手術療法(腸の壊死部分の切除など)

虚血性腸炎の予防と生活上の注意点

血流改善と生活習慣の改善が予防に役立ちます。

  • 高血圧や糖尿病の適切な管理
  • 禁煙と適度な運動
  • バランスの良い食事
  • 十分な水分補給
  • 脱水状態を避ける

虚血性腸炎に関するよくあるご質問

虚血性腸炎は再発しますか?

虚血性腸炎は再発することがあります。特に高血圧や動脈硬化など、血流障害の原因が改善されていない場合は再発リスクが高まるため、生活習慣の改善や定期的な経過観察が重要です。

虚血性腸炎の症状にはどんなものがありますか?

突然の腹痛、下痢、血便、吐き気などが主な症状です。症状の程度には個人差があり、軽症では一時的な腹痛や下痢のみで済む場合もあります。

虚血性腸炎の軽症時でも治療は必要ですか?

軽症の場合は安静や点滴などの保存的治療で回復することがあります。しかし、症状が悪化したり、血便や強い腹痛がある場合は速やかに医療機関を受診することが大切です。

虚血性腸炎はどのように検査しますか?

内視鏡検査(大腸カメラ)が最も確実な診断方法です。検査中に多少の不快感がありますが、鎮静剤を使用することで負担を軽減できます。血液検査やCT検査も補助的に行われることがあります。

虚血性腸炎の予防には何が有効ですか?

動脈硬化の進行を防ぐために、禁煙、適度な運動、塩分や脂肪の摂取制限、血圧やコレステロールの管理など、生活習慣の改善が重要です。再発予防のために医師と相談しながら適切な生活管理を行いましょう。