胃潰瘍
胃潰瘍とは
胃潰瘍(いかいよう)は、胃の粘膜が胃酸や消化酵素の影響で傷つき、深いえぐれやただれができる疾患です。主にストレスやピロリ菌感染、NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)の長期服用が原因となります。痛みや出血を伴い、放置すると重篤な合併症を引き起こすことがあります。胃潰瘍の診断と治療には、内視鏡検査が欠かせません。
胃潰瘍の主な原因割合
- ヘリコバクター・ピロリ感染60
- NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)25
- ストレス・生活習慣10
- その他5
胃潰瘍の主な原因は、ヘリコバクター・ピロリ感染が約6割を占め、NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)の使用が25%で続きます。さらに、ストレスや生活習慣の乱れも一因となることがあり、複数の要因が重なって発症することがあります。
胃潰瘍の主な症状
胃潰瘍は粘膜の傷のため、以下のような症状がみられます。症状が悪化すると出血や穿孔(穴あき)を起こすことがあり、緊急治療が必要となります。
- みぞおちの痛み・焼けるような痛み
- 食後の胸やけ・胃もたれ
- 吐き気・嘔吐
- 食欲不振・体重減少
- 黒色便(消化管出血の可能性)
- 貧血症状(動悸・めまい)
胃潰瘍の原因・リスク要因
胃潰瘍は主に以下の要因が関与しています。特にピロリ菌感染やNSAIDsの長期使用が大きなリスクとなるため、注意が必要です。
- ピロリ菌感染(胃粘膜の防御機能を弱める)
- NSAIDs(鎮痛薬や解熱剤)の長期服用
- 過度なストレスや生活習慣の乱れ
- 喫煙・アルコール過剰摂取
- 胃酸過多・消化酵素の異常
胃潰瘍の検査・診断方法
胃潰瘍は、主に以下の方法で診断されます。特に内視鏡検査は、診断だけでなく出血源の確認や治療にも有用です。
上部内視鏡検査(胃カメラ)
粘膜の状態を直接観察し、病変部の組織検査も可能です。出血の有無や潰瘍の深さなども評価できます。
ピロリ菌検査
尿素呼気試験や血液検査によって、ピロリ菌感染の有無を確認します。感染が原因の場合、除菌治療の必要性を判断します。
血液検査
貧血や炎症反応、栄養状態を評価するための補助的な検査です。
胃潰瘍の治療と内視鏡治療
胃潰瘍の治療は、原因に応じて行われます。内視鏡的止血が必要となる場合もあります。
- プロトンポンプ阻害薬(PPI)やカリウム競合型酸分泌抑制薬(P-CAB)の内服
- ピロリ菌除菌療法(感染が確認された場合)
- 出血時の内視鏡的止血(クリップ・薬剤散布など)
- NSAIDsの中止または変更
- 生活習慣の改善・ストレス管理
胃潰瘍の再発予防と日常生活での注意点
胃潰瘍は再発しやすい病気のひとつですが、下記のような対策により再発リスクを抑えることが可能です。
- ピロリ菌感染の有無に応じた治療の継続
- 医師の指導に基づいた薬の服用
- 暴飲暴食・喫煙・過度な飲酒を避ける
- 規則正しい食事と睡眠の習慣
- ストレスコントロール(趣味・運動・睡眠)
胃潰瘍に関するよくあるご質問
胃潰瘍は自然に治ることがありますか?
軽度の胃潰瘍であれば自然に治癒することもありますが、放置すると出血や穿孔など重篤な合併症を起こす危険があります。自己判断せず、必ず医療機関で診断・治療を受けることが大切です。
胃潰瘍の原因にはどんなものがありますか?
代表的な原因はピロリ菌感染と鎮痛薬(NSAIDs)の長期使用です。その他、過度の飲酒や喫煙、ストレス、不規則な生活習慣も発症リスクを高めます。原因を把握することで再発予防につながります。
胃潰瘍の症状にはどんなものがありますか?
典型的な症状はみぞおちの痛みや胃もたれですが、吐き気、胸やけ、食欲不振、吐血や黒色便(タール便)などが見られることもあります。強い症状がある場合は早急な受診が必要です。
ピロリ菌を除菌すれば胃潰瘍は完全に治りますか?
ピロリ菌除菌を行うと再発率が大幅に低下し、多くの場合は潰瘍が改善します。ただし、薬剤性や生活習慣が原因の潰瘍では除菌だけでは不十分なため、原因に応じた治療や生活改善も重要です。
胃潰瘍はどのくらいの期間で治るのですか?
治療内容や個人差によりますが、一般的には1〜2か月ほどで症状の改善や潰瘍の治癒が期待できます。ただし、再発しやすいため、治療後も生活習慣の見直しや定期的な検査が推奨されます。
