胃がん

Gastric Cancer

胃がんとは

胃がんとは、胃の内側を覆う粘膜の細胞ががん化する悪性腫瘍のことです。進行するまで症状が出にくいため、早期発見が非常に重要です。胃がんは日本人に多いがんのひとつで、特に50歳以上の男性に多く見られます。内視鏡検査(胃カメラ)によって、粘膜の異常を直接確認でき、早期がんであれば内視鏡で治療が完結する場合もあります。

胃がんの病期別割合(国内)

  • 早期胃がん60
  • 進行胃がん40

日本の胃がんでは、早期発見の割合が高く、約6割が早期胃がんとして診断されています。定期的な胃がん検診の普及や内視鏡技術の向上が早期発見に寄与しており、治療成績の改善にもつながっています。

年代・男女別 胃がんの発症傾向

  • 40代以下
    32
  • 50代
    96
  • 60代
    2015
  • 70代以上
    2817
  • 男性
  • 女性

胃がんは加齢とともに発症が増加し、特に60代以降で顕著です。男女ともに70代以上での発症が多く、男性は女性よりやや高い傾向があります。年代別の発症傾向を把握することで、定期的な検診や早期診断の重要性が理解できます。

胃がんの主な症状

胃がんは初期段階では自覚症状が乏しいのが特徴です。症状が現れたときにはすでに進行していることもあります。以下のような症状が続く場合は、早めにご相談ください。日常的な不調に見えても、胃がんが潜んでいる可能性があります。気になる症状が続く場合は、内視鏡検査などによる確認が重要です。

  • みぞおちの痛みや不快感
  • 食欲不振や体重減少
  • 胃もたれ・膨満感
  • 吐き気や嘔吐
  • 黒色便(消化管出血の可能性)
  • 貧血によるふらつき

胃がんの原因・リスク要因

胃がんの発症には、生活習慣や感染症が深く関与しています。以下の要因がリスクを高めるとされています。

  • ピロリ菌感染:胃がんの最大の危険因子とされており、感染者では発症リスクが高まります。
  • 加齢:年齢とともに胃粘膜のダメージが蓄積し、がん化の可能性が高まります。
  • 喫煙・過度の飲酒:胃粘膜に慢性的な刺激を与えます。
  • 塩分の多い食事:塩蔵食品や加工肉を頻繁に摂る食生活もリスクです。
  • 遺伝的要因:家族に胃がん患者がいる場合、発症率がやや高い傾向があります。

胃がんの検査・診断方法

胃がんの早期発見には、内視鏡検査(胃カメラ)が最も有効です。当院では専門医が精度の高い内視鏡検査を行い、病変の有無を正確に評価しています。必要に応じて生検(組織検査)を実施し、がん細胞の有無を確認します。また、超音波検査や血液検査を組み合わせて総合的に診断します。

上部内視鏡検査(胃カメラ)

胃の粘膜を直接観察し、がんや前がん病変の有無を確認します。必要に応じて組織を採取し、顕微鏡で詳しく調べます。

生検(組織検査)

内視鏡で病変の一部を採取し、がん細胞の有無を顕微鏡で調べる精密検査です。

血液検査

貧血や腫瘍マーカー(CEA、CA19-9など)を測定し、全身状態を把握します。

胃がんの治療と内視鏡治療

胃がんの治療は、がんの進行度や患者さまの全身状態によって異なります。当院では専門医による診断に基づき、適切な治療方針をご提案いたします。

  • 内視鏡的治療:早期胃がんに対して、内視鏡的粘膜切除術(EMR)や粘膜下層剥離術(ESD)を行います。
  • 外科的切除:進行胃がんに対しては胃の一部または全摘を行い、リンパ節の切除も併せて行います。
  • 化学療法:がんの再発予防や転移がある場合に、抗がん剤治療を実施します。
  • 緩和治療:進行がんや再発例では、症状緩和を目的とした治療も選択されます。

胃がんの予後と再発予防

胃がんの予後は早期発見・早期治療が鍵となります。特に内視鏡で切除可能な早期がんであれば、5年生存率は90%以上とも言われています。

  • 定期的な内視鏡検査によるフォローアップ
  • ピロリ菌感染の有無の確認と除菌
  • 禁煙・減塩・野菜中心のバランスの取れた食事
  • ストレス管理と適度な運動

胃がんに関するよくあるご質問

胃がんは遺伝しますか?

胃がんの多くは生活習慣やピロリ菌感染が原因ですが、家族に胃がんの既往がある方は発症リスクがやや高いとされています。遺伝要因がある場合は、特に定期的な内視鏡検査を受けることが重要です。

ピロリ菌を除菌すれば胃がんを予防できますか?

ピロリ菌の除菌は胃がんのリスクを大幅に下げる効果があります。しかし、完全に予防できるわけではありません。除菌後も生活習慣の改善と定期的な内視鏡検査を続けることが推奨されます。

胃がんの初期症状にはどんなものがありますか?

初期の胃がんは自覚症状がほとんどない場合が多いですが、進行すると胃痛、胃もたれ、食欲不振、吐き気、体重減少、吐血や黒色便などが現れることがあります。少しでも異変を感じたら早めに受診しましょう。

胃がんはどのように検査しますか?

胃がんの診断には内視鏡検査(胃カメラ)が最も有効です。病変が疑われる場合には組織を採取して病理検査を行います。バリウム検査やCT検査も補助的に用いられることがあります。

胃がんの治療法にはどんなものがありますか?

治療はがんの進行度によって異なり、内視鏡治療、外科手術、抗がん剤治療、放射線治療などがあります。早期に発見できれば内視鏡治療で済む場合もあり、早期発見・早期治療が非常に重要です。