十二指腸潰瘍

Duodenal Ulcer

十二指腸潰瘍とは

十二指腸潰瘍とは、胃の内容物が流れ込む十二指腸の粘膜がただれる・傷つくことで発症する病気です。胃潰瘍と並んで消化性潰瘍の代表的な疾患であり、ピロリ菌感染や胃酸の過剰分泌が主な原因とされています。放置すると出血や穿孔(穴が開くこと)を引き起こすことがあるため、内視鏡検査による早期の診断・治療が重要です。

十二指腸潰瘍の男女比

  • 男性70
  • 女性30

十二指腸潰瘍は男性に多く、全体の約7割を占めます。生活習慣の乱れや過度なストレス、喫煙、アルコール摂取、ピロリ菌感染などが主なリスクとして関与しており、これらが複合的に作用することで発症しやすくなることが知られています。

年代別 十二指腸潰瘍の発症傾向

  • 10代
    2
  • 20代
    10
  • 30〜40代
    30
  • 50〜60代
    35
  • 70代以上
    23

十二指腸潰瘍は30代以降で発症が増加し、50〜60代で最も多く見られます。加齢やピロリ菌感染、薬剤使用、生活習慣の影響が重なって発症することがあります。症状がある場合やリスクが高い場合は、早めの受診を推奨します。

十二指腸潰瘍の主な症状

症状は個人差がありますが、以下のような不調が見られることがあります。

  • 空腹時の腹痛(みぞおち周辺)
  • 夜間や早朝に痛みが強くなる
  • 食後に一時的に痛みが和らぐ
  • 吐き気・胸やけ・胃もたれ
  • 黒色便(出血がある場合)

十二指腸潰瘍の原因・要因

主な原因は以下の通りです。特にピロリ菌感染胃酸分泌の亢進が関係しています。

  • ピロリ菌感染
  • ストレスや不規則な生活
  • 喫煙・過度の飲酒
  • NSAIDs(鎮痛薬)の長期使用
  • 遺伝的体質

十二指腸潰瘍の検査・診断方法

十二指腸潰瘍の診断には、内視鏡検査が中心となります。潰瘍の部位や深さ、出血の有無などを直接確認できるため、診断と治療方針の決定に有用です。また、ピロリ菌の感染状況や貧血の有無を併せて評価することが重要です。

上部内視鏡検査(胃カメラ)

潰瘍の位置や形状、出血の有無などを直接観察でき、必要に応じて組織の採取(生検)も行います。

ピロリ菌検査

尿素呼気試験や便中抗原検査などにより、ピロリ菌感染の有無を確認します。

血液検査

出血の有無による貧血の程度や、炎症の指標などを評価します。

十二指腸潰瘍の治療法

治療は原因に応じて行われ、以下のような薬物療法が中心です。

  • 胃酸分泌抑制薬(PPI・P-CAB)
  • 粘膜保護薬
  • ピロリ菌陽性の場合は除菌治療(3剤併用)
  • 出血時は止血処置や入院治療が必要な場合も

十二指腸潰瘍の再発予防と生活習慣の改善

再発を防ぐには、以下のような生活習慣の見直しが効果的です。

  • 規則正しい食生活・睡眠
  • ストレスの軽減
  • 禁煙・節酒
  • 刺激の強い食品(香辛料・アルコール)の制限
  • 年1回程度の内視鏡検査の継続

十二指腸潰瘍に関するよくあるご質問

十二指腸潰瘍と胃潰瘍の違いは何ですか?

潰瘍ができる部位が異なります。胃にできるものが胃潰瘍、十二指腸にできるものが十二指腸潰瘍です。症状や治療法には共通点もありますが、十二指腸潰瘍は空腹時の腹痛が特徴的に現れることがあります。

十二指腸潰瘍は自然に治ることがありますか?

軽度の場合は一時的に症状が改善することもありますが、再発や合併症のリスクがあるため、医療機関での診断・治療が推奨されます。放置すると出血や穿孔などの危険があります。

十二指腸潰瘍の主な原因は何ですか?

ピロリ菌感染が代表的な原因ですが、NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)の使用やストレス、喫煙、飲酒などもリスク要因となります。原因を特定することが再発防止に重要です。

十二指腸潰瘍の症状にはどんなものがありますか?

典型的な症状はみぞおちや上腹部の痛みで、特に空腹時に痛みが強くなることがあります。その他、胸やけ、吐き気、食欲不振、出血がある場合は吐血や黒色便が見られることもあります。

十二指腸潰瘍はどのように治療しますか?

ピロリ菌が原因の場合は除菌治療が中心です。また、胃酸を抑える薬(PPIなど)で潰瘍の治癒を促します。NSAIDsが原因の場合は薬の調整や生活習慣の改善も必要です。定期的な内視鏡検査で治癒と再発を確認します。